第14回わん碗ONE
ご来場ありがとうございました。
2025年10月31日〜11月12日
第14回「京都やきものWeek わん碗ONE」は、五条坂・茶わん坂エリアを中心に、11日間にわたって開催しました。
メイン展示をはじめ、周辺の複数会場と連携した企画を予定どおり実施し、すべての会場で大きなトラブルなく会期を終えました。ご来場・ご協力いただいた皆さまに、あらためて感謝申し上げます。
今年は、京都陶磁器会館の「わん碗ONE展」を軸に、堪庵茶会、酒器展、若手作家の展示、レジェンド展、ワークショップ、学校との共同企画など、パンフレットに掲載した18企画を開催しました。
会場が五条坂・茶わん坂一帯に点在していたことにより、来場者が地域を歩きながら複数の展示を巡る動きが見られ、昨年に比べて回遊性が高まった印象です。
また、今年度は英語案内を整備し、パンフレットでも全企画の概要とマップを掲載しました。初めて訪れる方からは「会場を回りやすかった」という声が多く寄せられ、情報面での改善が一定の効果を持ったと感じています。
会期中は、作品展示だけでなく、作家によるトークイベントや体験ワークショップ、学校との協働展示など、多様な内容に幅広い年代の方が参加されました。地域の継続企画に加えて新しい連携もあり、五条坂・茶わん坂エリアの活動をより立体的に伝えることができた年となりました。
このページでは、パンフレット掲載内容をもとに、各企画の実施結果を簡潔にまとめています。次年度の開催や地域の取り組みの振り返りとしてご覧いただければ幸いです。
わん碗ONE展
今年のメイン展示は、京都陶磁器会館の1階と2階の2フロアで
開催されました。
第14回となる本展では、京都で活躍する111名作家による延べ計117点の「碗」が並び、 広々とした空間で作品をご覧いただきました。
わん碗ONE展の大きな特色は、京都で活躍する作家・窯元によって創り出される、様々な材料や技法を用いた多種多様な作品が、一堂に会することにあります。
京焼・清水焼の魅力を存分に感じていただける機会となりました。




酒器・ぐい呑み・おちょこ展
「陶点睛かわさき」の町家ギャラリーの2階にて、「手のひらの中の宇宙」 をテーマにした酒器の展示を開催いたしました。
京都で活躍する63名の陶芸家が独自の美を探究し、粋を凝らした酒器の魅力を伝えた111点の作品が一堂に会しました。
手のひらサイズの小さな酒器の形や質感の違いを通して、日本酒を味わう
器の奥深さに触れ、お客様それぞれのお気に入りの酒器を探す楽しい
ひとときをお過ごしいただきました。




若手作家の器とテーブル展
「四季を彩る物語」をテーマに、
京焼・清水焼若手作家の作品を展示いたしました。
これらの作品は、NPO 法人食空間コーディネート協会近畿支部によって、
器づかいの演出を受けました。季節をイメージした器づかいによって、
会場にはさまざまな「四季を彩る物語」が創り出され、
ご来場の皆様にお楽しみいただきました。





Kyoto's Legendary Ceramicists 展
昭和期の五条坂・茶わん坂の歴史と、その時代を牽引した“レジェンド”陶芸家に光を当てる展覧会を開催いたしました。
本展は、昭和元年・20年代・30年代の三期構成で企画され、今回は最終章として30年代を特集いたしました。
河井寛次郎、六代清水六兵衛、近藤悠三、八木一夫ら、この地域にゆかりのある作家たちの名品を通し、地域の歩みと美意識を地元目線で捉え直すとともに、未来への継承について考える機会を提供いたしました。




ぼくらの交流作品展
東山総合支援学校の生徒が京都女子大学(発達教育学部)の学生に、カップの作り方や、絵付け・釉薬の方法を教えながら交流する中で制作したカップを展示いたしました。
なごやかな雰囲気の中でできあがった、両者の交流の結晶とも言える作品の数々を、ご来場の皆様にお楽しみいただきました。





CICON × やきもの
CICONレストラン、ベーカリー、ルーフトップバーにて清水焼の器で「食」をご提供。
期間限定メニューをには京都の陶芸家がNOHGA HOTELのために作陶した器が使用されました。



京焼の記憶と記録 Vol.2
〜在りし日の五条坂、
そのオモテとウラ〜
立命館大と早稲田大を中心とする合同プロジェクトにより、戦時の建物疎開で失われた五条坂南側の町家の家並みを描いた**「伊吹氏屏風」の解説展示を中心に据えました**。
明治期から昭和期にかけての五条坂とその京町家と路地奥の姿、そして人々の営みを再考する展示となりました。




うつわ男子 with 猪飼祐一
UTSUWA展
うつわ男子 with 猪飼祐一の展示には、毎年楽しみに来場される方が増えています。
京焼・清水焼には多様な技法がありますが、うつわ男子のメンバーもそれぞれに個性があり、作り手の人柄とあわせて作品を紹介すると、お客様が作品により親しみを感じる様子が見られました。
ご自宅で器を使う際に、作り手の姿を思い浮かべながら楽しんでいただけることも、やきものの魅力を伝えるひとつの方法だと考えています。




なづなまちかどミュージアム
京焼・清水焼の作家さんは、制作の際に新しい表現をするため、リスクの高い挑戦を行っています。そこで生まれた陶片を再利用したアクセサリー制作ワークショップを開催いたしました。
陶片をレジンで固め、世界で一つだけのオリジナルアクセサリーを制作する貴重な体験をお楽しみいただきました。






イベント
毎年、
会期中には多彩なイベントが開催されます。
第14回は、
このようなイベントが企画されました。
ギャラリートーク
(レジェンド展)
レジェンド展に関連して、当時を知る家族や関係者に登壇いただくトークイベントを実施しました。
作品の背景や地域での制作環境、作家同士の交流など、資料では分からない具体的な話が共有されました。
参加者からは「五条坂の歴史がより身近に感じられた」という感想が寄せられました。




伝え・聞く・繋ぐ
レジェンド展に関連したトークイベントを開催いたしました。
レジェンド達のご親族に登壇していただき、伝え聞いている話を通じて、
この地域からみえてくる昭和30年代の五条の様子を探っていきました。






堪庵茶会
京都国立博物館「堪庵」では、京焼・清水焼の茶道具を用いた茶会を開催し、100名以上の方に参加いただきました。
会場では、河井寛次郎や清水六兵衞のなど通常は触れることのできない茶碗をはじめ、現在京都で活躍する作家のお茶碗を使用し、お茶を飲んでいただきました。
加えて、参加した作家による道具の説明や制作背景の紹介も行い、作品に対する理解を深める時間となりました。
茶道の経験がない方でも参加しやすいように進行したこともあり、初めて茶会に参加したという方からは「敷居が高いと思っていたが、気軽に楽しめた」という声が寄せられました。
専門的な知識がなくても、やきものに直接触れながら学べる場として、多くの方に好評でした。






第12回 鍾馗祭
屋根瓦に佇む魔除けの神様・鍾馗(しょうき)さんに感謝するお祭りが開催されました。
神社周辺は家族連れの参加も多く、地域文化への理解が広がる機会となりました。
また会期中は、五条グリーンティースタンドにて、鍾馗さんの商品も販売されました。




音楽で綴る藤平伸画文集
"風のままに"
サロンふじひら(旧藤平陶芸登り窯前)で、藤平伸の画文集にあわせて音楽を演奏するイベントを行いました。
フルート、クラリネット、ピアノによる生演奏と、画文集をページごとに紹介する進行で、静かに作品を味わう場となりました。




四季のテーブル紹介と対話
五条ビル2階ホール「Keiryu」などを会場に、若手作家の器とテーブルコーディネートを組み合わせた展示を行いました。
また「テーブルコーディネートとは何か」という基本的な視点を共有しながら、四季をテーマに展開した器づかいと空間演出について、作家とコーディネーターに対話形式で語っていただきました。
「器を使うこと」「器を作ること」の双方の視点を知ることで、生活の豊かさや創作への新しい気づきを得られる機会となりました。
登壇者 春:大石望美・石井菜摘 夏:草尾賀子・髙木竜太 秋:廣橋紀子・山本優也 秋:山田久枝・前川育子・吉田瑞希 冬:樋口理香子・山崎匠








五条坂のレジェンドと繋ぐ
80年後の陶芸家へ
昭和30年代の五条坂をテーマに、当時の陶芸家の記録と現代の若手作家による作品を合わせて展示しました。
「もし当時の環境で制作していたら」という視点をもとに、現代作家が新たに制作した作品を並べ、時代の違いを比較できる構成にしました。
来場者からは、双方の作品を行き来しながら鑑賞する姿が多く見られました。




五条坂やきものツアー
展覧会を巡りながら自身で土に触れる作陶体験を楽しみ、
地元で活躍する作家との特別なランチ会も行われました。
五条坂の魅力を心ゆくまで堪能できる、
特別なツアーがイベント期間中に開催されました。







ワークショップ
会期中、来場者の皆様には、作陶体験を通して、やきものとのつながりを深めていただきました。
第13回は、以下のワークショップを開催しました。
KYOBI 高校生
オブジェワークショップ
高校生を対象とした、陶素材を用いたオブジェのワークショップを開催いたしました。
当日はテーマを発表し、参加者の皆様には粘土でオブジェを制作していただきました。制作された作品の乾燥と焼成は川尻が担当し、焼き上がりの作品は後日引き取りにお越しいただきました。
また、大学内にて作品の審査を実施いたしました。優秀な作品については、大学ギャラリーおよび次年度の「わん碗ONE展」で展示する予定です(該当者が無い場合もありました)。なお、ワークショップ参加者には、後日大学開催の陶芸ワークショップに無料参加できる特典を提供いたしました。





陶片のアクセサリー制作
ワークショップ
京焼・清水焼の作家さんは、制作の際に新しい表現をするため、リスクの高い挑戦を行っています。そこで生まれた陶片を再利用したアクセサリー制作ワークショップを開催いたしました。
陶片をレジンで固め、世界で一つだけのオリジナルアクセサリーを制作する貴重な体験をお楽しみいただきました。
地域のものづくりに触れる入口として、継続企画としての価値が確認できました。






