京都やきものWEEK
わん碗ONE
レジェンド展
趣旨
昭和時代の五条坂・茶わん坂界隈では、日展や日本工芸会の作家、代々続く窯元、卓越した技をもつ職人たちなどがひしめき合い。京都のやきもの業界を牽引してきました。
同じエリアで、多様な作品が重層的に制作されていたことも大きな特徴です。それぞれ得意とする技を探求した作品、あるいは新しい価値を提唱した作品は、共にやきものの史においても高い評価を得ています。
これまで陶家の個々の作品やその活動については紹介されていますが、この度の企画では、同時代の五条地域に注目し、その当時活躍した陶家と作品を取り上げてみます。昭和時代をいくつかの年代に区切り、それぞれの時期にどのような陶家が活躍しどのような作品を制作していたのか、またそれぞれの影響関係や交流関係についても探ってみます。
昭和という時代は、日展への出品が再開し、公募展も増え、日本工芸会の設立、走泥社の結成など、新しい陶芸のあり方や作品が生まれ、現在の陶芸へと至る土台が造られた時代でもあります。そうした貴重な時代を近くで体験してきた親族や関係者の聞き取りも含め、この地域から見たやきものの歴史を新たに発信していくことを目的とします。
尚昭和時代にはいくつかの転換期がある為、時代を区切りシリーズ化して紹介していきます。